公正証書遺言とは

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公正証書として作成する遺言書

公正証書遺言とは、名前のとおり公正証書の形式で作成する遺言書です。現時点においてもっとも効果が期待でき、利用されることの多い遺言形式です。
公証役場に赴き、公証人と共に作ります。公証役場や公証人には馴染みの薄い方も多いかもしれませんが、東京23区であれば各区ごとに公証役場が存在し、日々さまざまな公正証書を作成している役所です。

公正証書遺言の長所

公正証書遺言は、次のような長所を持っています。

  • 公証人という法律家が作成に携わるので、無効になる心配がほとんどない
  • 公正証書遺言は原本が公証役場に保管されるので、紛失や破棄の心配がない
  • 相続時に検認の必要がないので、相続人が家庭裁判所の手続きを踏む必要がない

公正証書遺言は無効になりにくく、信頼性も高い

公正証書遺言は、証人立会のもと、法律の専門家である公証人とともに作成する遺言です。そのため、形式不備の恐れがほとんどありません。また本人であることをしっかり確認 し、証人2人まで立ち会って作ります。後日、「本当に本人が残したものだろうか?」という、あらぬ疑いをかけられる心配もほぼありません。

公正証書遺言の原本が保管されるので安心

公正証書遺言は、作成後に原本が公証役場等に保管されます。自筆証書遺言のように、作ってからも紛失を恐れる必要はありません。また、遺言者の死後に特定の相続人が遺言の内容を改ざんしてしまったり、遺言書自体を破棄してしまうといった心配も抱かずに済みます。

検認のため相続人が家庭裁判所に行かずに済む

遺言書の検認手続きは、相続人それぞれの書類(戸籍謄本など)が必要になったり、また家庭裁判所の手続きが開始されるまで待たされたりと、結構な面倒が伴います。特にそれまで遺言者の庇護にあった家族である相続人は、これらの手続き中に財産をどうすることもできず、経済的にかなり不安な日々を送ることになりかねません。

公正証書遺言は検認の手続きが不要ですから、これらの相続時の手間を省くことができます。

公正証書遺言の短所

以上のような長所を持つ公正証書遺言ですが、次のようないくつかの短所もまた存在します。

  • 公正証書として遺言を作成するので、その分費用がかかる
  • 公正証書を作成するために必要な書類を収集する手間がかかる
  • 作成時に証人2人の立会いが必要なので、証人を探す(頼む)必要がある
  • 公証人や証人には、遺言書の内容を知られてしまう

公正証書遺言を作成するために費用がかかる

遺言を公正証書の形式で作成するためには、記載する財産の額や相続人の数などによって、公証人に法定の手数料を支払わなければなりません。通常は数万円程度で済みますが、自筆証書遺言であれば紙代インク代くらいしか費用はかかりませんから、この点は公正証書遺言の大きなデメリットのひとつです。

公証人に提出する書類を収集するのが大変

公正証書遺言を作成するためには、戸籍謄本や不動産登記簿謄本、固定資産課税台帳などといった書類が多数必要になります。戸籍謄本は、遺言を作成しようとする者の出生まで遡って取得しなければならないことがほとんどですから(場合によっては、遺言者の両親の出生まで遡って取得する必要もあります)、本籍地が何度も変更していると、遡るとごに違った役所に請求しなければならないため、相当な手間がかかります。

遺言を作るときに証人2人の立会いが必要

公正証書遺言を作成する段階においては、証人2人に立ち会ってもらわなければなりません。家族に頼もうと思っても、その家族は通常推定相続人でしょうから、証人適格がなく証人になることができません。証人になってもらえる人を見つけたり、見つけたあとに日程を調整したりというのは、なかなか面倒な作業です(公証役場によっては、相談すると証人を紹介してくれるところもあります。この場合は日当などが別途必要となります)。

証人や公証人に遺言書の内容を知られてしまう

公正証書遺言は、公証人と証人2人の面前で作ります。これらの関係者には、作った遺言の内容を知られてしまいます。公証人は元裁判官など身元のしっか りした人であり、また守秘義務もありますから、通常は問題になりません。しかし、証人を友人や親せきなどに頼んだ場合には、遺言内容が漏れてしまわないかと心配になってしまうかもしれません。

もっとも確実な形式で遺言書を作りたいなら

いくつか短所もあわせ持つ公正証書遺言ですが、遺言の中ではもっとも無効になりにくく、また相続人からも信用されやすく、さらに紛失や隠匿の恐れもないという、 大きな長所を持つ遺言形式です。家族が相続時に困らないようにとか、仲の悪い相続人がいるときに争いを予防しておきたいとか、しっかりとした効果を期待したいので あれば、公正証書遺言の作成を検討してみましょう。

遺言作成時に必要となる書類の収集や、事前の公証人との相談などは、行政書士などの専門職に頼むことで代行してもらえます。遺言の作成で迷われたときには、お近くの相続を扱っている専門家や公証人に、一度相談してみるとよいでしょう。当事務所でも、公正証書遺言の作成サポートを業務として承っています。

相続と遺言に関するホームページ

当事務所の運営する、相続の基礎知識や遺言に関する情報を中心としたホームページです。遺言についてさらに詳しく知りたいというお客さまは、こちらのホームページもご参照ください。

相続の基礎知識と遺言の書き方

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